株式会社テラヤマ

いわき万本桜プロジェクト

長く厳しかった2023年の夏の後には、澄んだ青空と爽やかな秋の空気が訪れました。朝夕の冷え込みと共に紅葉も始まり、先週から金木犀の香りも漂っています。

秋の気配を感じ始めた先月末、テラヤマでは1泊2日の社員研修がありました。
目的地は福島県いわき市。2011年の東日本大震災で被害があった地域の一つです。

今回の研修は、このいわき市で粛々と進められている「いわき万本桜プロジェクト」のボランティアです。大型、小型の除草機をトラックに満載し、社員総出で草刈りのお手伝いをするというミッションでした。



朝6時に会社を出発、到着後すぐに草刈りに取り掛かり翌日のお昼まで、広大な敷地でひたすら草刈りをしてきました。


もちろん社長も一戦力として大活躍。


研修にあたり、プロジェクトの発起人である志賀さんご一家に美味しい昼食と宿舎をご用意いただくなど、ファミリーのように迎えていただきました。ありがとうございました。


いわき万本桜プロジェクトについては、志賀さんの言葉を引用させていただきます。

~私たち日本人全員の意志で原発を利用し事故を起こした為に、未来の子供達へ、負の遺産を残してしまうことになってしまいました。これは永年にわたる放射能の身体への影響、永く使えない土地、そばに行きたくない地域を残してしまうことなのです。更に経済的には、天文学的な負債を抱えなければなりません。このような負の遺産を残してしまうことにすごい悲しさ、悔しさを今さらながら感じています。なんとかならないものなのでしょうか!

春、桜の花が満開に咲いているのを見て、20年後、30年後の未来の子供達に、山一面の桜を見てもらえるようにしようと思いたちました。万が一いわきに住めなくなった時でさえ、いわきの土地を愛していた人達の気持ちが伝わるくらい、沢山の桜の木を植えたいと思っています。飛行機から見てもわかるくらいたくさんの思いを込めた木を植えたいです。まず近くの山から。一人、一人の記念樹として、一本、一本に参加してくれた人の名前をつけます。最終目標は99000本です。大勢の参加をお待ちしております。        

いわき万本桜プロジェクト代表 志賀忠重


この万本桜プロジェクトには、この場では到底お伝えしきれない様々なストーリーと人々の関わりが秘められています。その中心になっているのが今回テラヤマの申し出を快く受け入れてくださった志賀さんです。この志賀さん、そんじょそこらでは決してお目にかかれない良い意味でぶっとんだお方。そのキワモノ的な経歴とは対照的に、お話をしていると心がほんわかと温まり、ずうっとお話を聞いていたくなる、またすぐにでもお会いしたくなる不思議な魅力のある方です。


なぜ10万本ではなく99000本なのか。それは中国で永遠を表す数字、「99」にちなんだものだそうです。ではなぜ中国なのか。それには、国際的に評価されている中国人の現代美術家であり、いわきとの縁を大切にされている、蔡國強氏と志賀さんとの長きにわたる友情が関係しています。

この蔡國強氏のお話と、この二人の絆から生まれた回廊美術館については次回お伝えしたいと思います。